GYMNASTS連載コラム第一弾「ビジネスから体操界の未来を考えてみる」の第四回目。

最終回の今回は、筆者の考える今後の体操界をより発展させるための具体施策について考えていきます。

過去の記事はこちら ⇒ Vol.1 Vol.2 Vol.3

先日、とても大きなニュースがありましたね。

内村選手のプロ転向のニュースです。

体操界では初のプロ選手ということになりますが、各メディアもこの話題を大きく取り上げています。

 

現状体操界では、大学以降の選手モデルとして、企業や自治体の体操協会の社会人クラブに所属して、給与をもらいながら体操を続けるという形が主でした。

 

社会人クラブとしては、内村選手が所属するコナミスポーツをはじめ、徳洲会や相好体操クラブ、セントラルスポーツなどが挙げられます。

これらの場合、それぞれの企業に正社員や契約社員として所属する形となるため、個人の活動も所属の影響を受ける形となります。

 

今回内村選手がプロ転向をするということは、内村選手個人としてスポンサーを集める形となるため、上記のような所属の縛りを受けなくなると考えられます。

内村選手もメディアに対して、体操の普及に力を入れていきたいと話していることから、内村選手自身の今までの実績やネームバリューを生かして、所属に囚われずにより広い活動ができる環境を求めていたのではないかと思います。

 

 

今回のコラムのテーマとして、体操界をより発展させるための具体的施策としていることもあり、今回の内村選手の決断を少し取り上げさせてもらいましたが、これはとても体操界にとってプラスに動くと思いますし、こういった事例がどんどん増えていって欲しいと思いました。

 

 

今後の活躍を期待して、一旦内村選手の話題から離れます。

 

 

今回のコラムの趣旨である、体操界をより発展させるための具体的施策として考えていることをちょっと書かせていただこうと思います。

これは私が個人的に感じていることや、自身の経験などを踏まえているため、お読みになる方によっては違う感じ方をしている方もいるかと思います。

私自身も選手として20年近く体操界に身を置いてきて、その中で感じた事、経験した事を自分なりに分析し、何が課題としてあり、どういった解決策があるのかを考えています。

あくまで一つのアイデアとしてご覧いただければ幸いです。

 

 

私が体操界に身を置いて一番違和感を感じてきた事は、体操界がとても閉鎖された環境であるという点です。閉鎖的、あるいは村社会的側面が非常に強いと感じます。

 

私の地元では、クラブ同士のいわば「縄張り争い」的な雰囲気がありました。

私の時代よりも少し昔には、クラブの子供達に対して「あのクラブの先生には挨拶をするな」といった、クラブ間の軋轢を表すような指導があったと聞きます。

 

人のやることなので、多少のいざこざとか軋轢はあって然るべきとは思いますが、大人になった今、改めて思うと少し異常だったなと思います。

たかが子供のスポーツ。

それなのに、こんなにも複雑な大人の事情が蔓延しているなんて、健全じゃないですよね。

つまり、「たかが子供のスポーツ」で片付けられないなんらかの理由があったのかも。

ただ単に、子供の技術向上を願っての行為であればいいですが、大人になって考えると、そうではなさそうな理由がいろいろ考えついてしまいます。

ここでは深掘りしませんが。。。

 

上記はどちらかというと体操界の「村社会」的側面についての事例ですが、続いて、体操界が閉鎖的と感じる事例についてちょっと触れます。

 

私の大学の後輩が、とある有名選手の技を論文の題材として使用したいとのことで、その選手の関係者へ相談に言った時の話。

その選手はまさに現在大注目の若手選手で、その一挙手一投足に世界が注目する選手です。

 

「この技を研究題材とさせていただきたい」

と関係者へ相談へいくと、

「一般公開しないならいい」

とのお返事をもらったそう。

また、学会発表もしてはいけないとのこと。

 

それでも一応の許可はいただいたので、後輩はそのまま研究を続けることができました。

 

私はこの件、結構違和感でした。

とりあえず論文も完成できたので、特に表立った問題はありません。

しかし、これでいいのかな、というのが私の感想でした。

 

 

私は現在IT業界に身を置いています。

この業界では、日夜新しい技術が開発され、世の中に公開されていきます。

その中にはオープンソースという形で世の中に公開されるものも多くあります。

こういう事例をたくさん目にしている私にとって、非常に重要で新しい技術を持つ人が、それを抱え込んで秘密にしてしまうということに違和感を感じたのです。

 

確かに、新しい重要な技術が外にでて、それを使用してより高度な技術が生み出されてしまったら、自身が凌駕されてしまう危険性というのは確かにあります。

 

しかしながら、今後より良い技術に派生する可能性がある、基礎的で根本的な技術であれば、世に公開していった方がいいと思っています。

長期的に考えた時に、その方が業界の発展につながるのではないでしょうか。

 

 

一番の問題は、これらの雰囲気が、関係者以外の体操好きなファンの方とか、ファンでなくとも体操を知っている人や世間の人に、伝わってしまっているんじゃないかなっていうところ。

 

 

 

ファンの方はどう感じていらっしゃるか実際に聞いてみたい点ですが、まだまだファンとの距離が遠いと思います。

いまでこそ、少しずついろいろな施策でファンとの距離を縮めようと協会を筆頭に動いていますが、まだまだ距離がある気がします。

 

 

 

ここまで体操界の現状課題についてみてきましたが、これらは大きく2つに分けられます。

前述の体操界の「村社会的雰囲気」や「閉鎖的傾向」は、実際に体操をする選手や指導者などに関係する内部的課題であり、ファンとの距離は外部的課題です。

 

内部的課題は、結構根深い課題です。

一筋縄ではいかないし、かなり大きなエネルギーが必要になるはずです。

 

それより、外部的課題であるファンとの距離の課題については、比較的とっつきやすいと考えています。

 

一概にファンといっても、様々な方々がいます。

熱狂的ファンの方もいれば、特定の選手だけ知っていて、たまにテレビで見るくらいのファンの方もいるでしょう。

まずは、新たなファンを獲得するのではなく、現在どんなレベルでも体操に興味を持ってくれている既存のファンの方々のロイヤルティを向上させることが重要だと考えます。

 

熱狂的なファンの方には、もっとコアな情報や選手との接触の機会などを提供するべきだし、ファンレベルの浅い方には、より体操に興味を持ってもらえるコンテンツを提供するべきです。

 

とくに、選手との接触の機会はもっとあって然るべきと考えます。

今はまだ堅い印象を感じます。

 

もっとフランクに、選手と触れ合えたり、情報に接する機会を提供した方がいい。

もっと体操が身近で、すぐそばにあるものだということを知ってもらう。認識してもらう。

 

競技としての神聖さを堅持することや、選手の保護姿勢が強すぎるのではないかと。

 

もっと気軽に、もっと砕けた雰囲気で。

今は高級フレンチで高止まりしてる場合ではないです。

街のラーメン屋さん目指しましょう。

フォアグラ出さないでつけ麺出しましょう。

 

そう言いたい。笑

 

 

 

 

ちょっと最後グダりましたが、少しでもいいので言いたいことが伝わったらいいと思います。

 

 

…ということで、突然の告知ですが、12月4日(日)にちょっと面白いことします!!

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体操ファンは必見ですよ〜。

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